小児科診療
小児科診療

子どもの具合が悪いと心配になったり、慌てたりするのは当然のことです。しかし、徐々に経験を積んでいくと、心配しながらも正しく対処できるようになります。
そのためには、普段の元気な様子をよく観察することで、「いつもと違う」という感覚を付けていくこと、病気について正しい知識を付けていくことが大切です。
「いつもと違う」という感覚を身に付けるためには、子どもの普段の様子や平熱を知っておくこと、規則正しい生活を意識していくことが大事です。また、予防接種や定期健診を決められたスケジュールで受け、流行している感染症の情報をチェックしていくことをお勧めします。
そして、少しでも「いつもと違う」と感じるときや不安や気になることがあれば、何でも相談をお受けしますので、お気軽にご来院ください。
体調以外のことでも健康診断や予防接種なども幅広く対応しております。
子どもの発熱の主な原因は感染症です。ウイルスや細菌などの病原体に感染すると、その防御反応として熱を出して体温を上げ、体の免疫を活性化しやすい状態にします。また、赤ちゃんは新陳代謝が活発であり、厚着や運動、長時間の入浴などでも体温が上がることがあります。
そのため、熱が出たときは、体温を測り変化を記録しながら、「発熱以外に咳や鼻水、嘔吐や下痢、発疹などの症状がないか」、「元気で水分がとれるか」などをまず確認しましょう。
38度以上の発熱が続くときや、発熱以外にも症状がある場合や元気がなく水分がとれない場合などは病院を受診しましょう。
鼻の中は常に少量の粘液で守られていますが、ウイルスや細菌、ほこりや冷たい空気などの刺激を受けると、それが体の中に入らないように防御反応として分泌物(鼻水)が増えます。子どもは免疫が弱く粘膜も敏感なので、少しの刺激で鼻水が出やすくなり、鼻腔も狭いので鼻づまりも起こりやすいです。
鼻水が出たときには、色(透明、黄色、緑など)と状態(サラサラ、ドロドロなど)、発熱など他の症状、飲食や睡眠など日常生活に支障がないか、をまず確認しましょう。
鼻水以外にも発熱など他の症状がある場合や日常生活に支障が出ている場合などは病院を受診しましょう。
ウイルスや細菌などの病原体が、のどや気管などの粘膜に感染すると、粘膜からの分泌物が増え、それを外に出そうとする反応が咳です。子どもの喉は敏感なので、ほこりや室温・湿度の変化などでも咳が出ることもあります。
咳が出たときには、咳が出る状況(季節や環境、時間など)や発熱など他の症状、飲食や睡眠など日常生活に支障がないか、をまず確認しましょう。
咳以外にも発熱など他の症状がある場合や日常生活に支障が出ている場合などは病院を受診しましょう。
病気による嘔吐は、子どもではウイルスや細菌などの病原体が原因のことが多く、それを外に出すための防御反応です。下痢は、腸の粘膜がウイルスや細菌に感染すると、腸に炎症が起きて水分の吸収ができなくなったり、体の防御反応で腸液の分泌が盛んになったりして、便の水分が多くなることで起こります。子どもの嘔吐の大半は感染症で心配ないことが多いですが、尿路感染症や脳腫瘍、心筋炎など心配な病気のこともあるため、子どもの様子や他の症状などを観察することが大事です。
嘔吐や下痢が出たときには、嘔吐や下痢の状態(色や内容、回数など)や発熱など他の症状、水分の摂取状況、おしっこが出ているか、ぐったりして意識状態が悪くなっていないか、などをまず確認しましょう。
嘔吐や下痢以外にも発熱など他の症状がある場合やおしっこの量や回数が極端に減っている、ぐったりしている場合などは病院を受診しましょう。
子どもの肌は薄くバリア機能が未熟なので、少しの刺激でカサカサや赤み、発疹が出たりします。
また、肌は病気と戦うときに免疫反応が現れやすく、発疹が出ることもよくあります。発疹が出る感染症は感染力が強いものもあり、周囲の人にうつす恐れがあります。
発疹が出たときには、出ている部位や状態(赤みや盛り上がり、痒みなど)、普段との違い(急に出たものか、生まれつきかなど)、発熱など他の症状、などをまず確認しましょう。
普段と違う発疹が見られたり、発熱など他の症状がある場合などは病院を受診しましょう。
ウイルス性上気道炎とも呼ばれる、子どもで頻度の高い感染症です。風邪のウイルスは種類が多く、感染したウイルスの種類や炎症が起きた場所や進み具合によって、さまざまな症状がみられます。一般的には発熱、鼻水、咳、のどの痛みが主な症状です。
有効な治療薬はなく対症療法を行い、7日間程度で治まることが目安となりますが、乳幼児は中耳炎や急性気管支炎などを併発する場合があります。受診後も症状が悪化している、元気がなく機嫌がひどく悪い、食欲がなく水分もとらない、眠れないなどあれば、早めに再診しましょう。
発熱がなく、他の症状で日常生活への支障がなければ、登園・登校は可能です。
インフルエンザウイルスによる感染症で、通常、寒い季節に流行します。高熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛などが現れ、咳、鼻汁などの症状がこれらに続き、嘔吐や下痢がみられることもあります。1週間程で軽快しますが、肺炎や中耳炎等、まれですが脳症の合併症に注意が必要です。抗ウイルス薬(タミフルなど)を発症48時間以内に使うことで、発熱期間が短くなることが期待されています。
お休みの期間は「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで。幼児は、発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで」が目安となっております。
予防としてインフルエンザワクチンの接種が有効であり、予防接種の欄もご覧ください。
高熱、喉の痛みや食欲の低下、鼻水や咳などが3-7日程度続きます。また、目の症状として目やにや充血などが出ることがあります。有効な治療薬はなく対症療法を行います。
感染力が強いため、熱や眼の症状が治まっても2日は幼稚園や学校などはお休みが必要です。
溶血性連鎖球菌(溶連菌)による感染症で、発熱、のどや舌にいちごのようなブツブツや赤み、体に赤いぶつぶつが出ることがあります。合併症として数週間後に腎炎等をおこすことがあります。適切な抗菌薬治療を開始すれば24時間以内に感染力はなくなるため、それ以降は症状が改善すれば登園・登校は可能です。
夏に流行することが多く、発熱と口の中や手足に水疱(水ぶくれ)ができる病気です。発熱は通常1~3日程度で解熱します。合併症としてまれですが、髄膜炎や脳炎があるため、ひきつけや頻回の吐き戻しなどが併せて出る場合は注意が必要です。有効な治療薬はなく対症療法を行います。
元気で、発熱がなく、口腔内の水疱の影響がなく普段の食事がとれる場合は登園・登校は可能です。
夏かぜの代表的な病気で、突然の高熱と喉に赤いぶつぶつや水疱(水ぶくれ)ができます。喉が痛く、食べることが難しくなることがあります。有効な治療薬はなく対症療法を行います。
元気で、発熱がなく、口腔内の水疱の影響がなく普段の食事がとれる場合は登園・登校は可能です。
生後6か月~2歳までにかかることが多く、高熱が3~4日続いた後、解熱とともに全身に発疹が現れます。発疹は数日間続くこともありますが、自然に消失します。有効な治療薬はなく対症療法を行います。解熱し、機嫌がよく、全身状態が良ければ登園・登校は可能です。
咳・鼻水などのかぜ症状と引き続きみられる顔面の紅潮が特徴です。発疹は両頬と手足にレース状、網目状の紅斑がでます。有効な治療薬はなく対症療法を行います。発疹が出た時には感染力はほとんど消失していますので、発疹のみで全身状態が良ければ登園・登校は可能です。妊婦の方が感染した場合、流産や死産、胎児への影響が出ることがあり注意が必要です。
主に乳幼児が感染し、発熱、鼻水、咳、ゼイゼイなどの症状が出ます。発熱、鼻汁、咳嗽、喘鳴。年長児や大人では、軽いかぜ症状で済む場合が多いですが、乳児早期に感染した場合は急性細気管支炎や肺炎となることもあり注意が必要です。有効な治療薬はなく対症療法を行います。
解熱し、咳や鼻水などが安定した後、全身状態が良ければ登園・登校は可能です。
コンコンと咳き込んだ後、ヒューという笛を吹くような音を立てて息を吸う、特有な咳が長く続くことが特徴です。年齢が低いほど症状が重く、生後3か月未満の乳児では呼吸ができなくなる発作(無呼吸発作)、肺炎、中耳炎、脳症などの合併症も起こることがあります。抗生剤の治療を行いますが、回復するのに2~3週間から数か月かかることもあります。特有な咳が消失するまで、または5日間の適正な抗菌薬による治療が終了するまではお休みが必要です。
咳が主な症状で、小学生以降の肺炎の原因として最も多いと言われています。咳、発熱などの症状がゆっくり進行し、特に咳が徐々に激しくなります。中耳炎や発疹などを伴うこともあります。抗菌薬での治療を行い、発熱や激しい咳が治まり、全身状態が良くなれば登園・登校は可能です。
胃腸炎の多くは、ウイルス感染(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなど)で、一部に食中毒の原因となる細菌(カンピロバクター、サルモネラなど)が見られます。嘔吐、下痢が主な症状で、細菌性の場合は血便がみられることもあります。治療は対症療法が主ですが、細菌性の場合は抗菌薬の投与も検討します。
症状のある間が主なウイルスの排泄期間なので、下痢、嘔吐症状が消失した後、全身状態がよくなれば登園・登校は可能です。
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